世界には貧困や飢餓、児童労働・強制労働といった人権侵害や地球温暖化による気候変動など、深刻な課題が横たわっています。
人や地球環境を犠牲にすることなく、持続可能な暮らしを実現するため、世界各地でサステナビリティへの取り組みが広まっています。
フェアトレードは、貿易のしくみをより公平・公正に行うことにより、特に開発途上国の小規模生産者や 労働者が、自らの力で貧困から脱却し、地域社会や環境を守りながら、サステナブルな世界の実現を目指す取り組みです。
今回紹介するピープルツリーは、フェアトレード専門ブランド。
オーガニックコットンなどの天然素材を用い、手仕事によるものづくりをしています。その土地に伝わる伝統技法を生かして、人にも環境にも健康的な方法で持続可能なものづくりをしているつくり手たちは、希望にあふれています。
人も木も、地球上で生きるすべての幸せを願って名付けた「ピープルツリー」では、洋服をはじめ、雑貨や食品など、全てのアイテムがフェアトレードの商品です。
ウェディングに欠かせないアイテムであるドレスにおいても、世界初となるフェアトレード認証を取得したウェディングドレスが取り揃えられています。
人生の節目を祝う「ウェディング」だからこそ、地球上のすべての幸せを考えたアイテムに囲まれて、沢山の方と幸せを分かち合いたいものですよね。
ここからは、一つひとつ手仕事で作られているピープルツリーのウェディングドレスをご紹介していきます。
胸の下で切り替え、直線的なラインを描くすっきりとした印象で、胸元とスカートには、花モチーフの手刺繍が施されています。胸元には金糸があしらわれています。コットンシルクの生地も手織りです。
こちらのドレスは、ピープルツリーのパートナーであるバングラデシュ東部で活動する「アーティザン・ハット」という団体の方々が作られたものです。
アーティザン・ハットは、1990年代の末、ファスト・ファッションの台頭により、機械化の波に押されて、仕事を失った多くの手織り職人を支援する目的で設立された団体です。
ピープルツリーの発注を受け、手織り生地を使った衣料品をつくりはじめたことを機に、90人の職人が仕事に戻ることができました。
現在では、バングラデシュのノルシンディやジェニダといった農村地域において、100人に上る手織りや手刺繍などの職人の方々に、仕事の機会をつくり出し、彼らの生活を大きく改善しています。また、子どもたちの教育のため、奨学金の基金もつくられました。
肩を覆う袖と裾に向かって広がるラインが優雅なデザイン。手織りされたやさしい表情のコットンシルクに、ふっくらとした草花モチーフの丁寧な手刺繍が施されています。袖を取り外すこともできるため、式の途中で雰囲気を変えられます。袖に隠れていた部分にもたっぷりと刺繍が入っています。
こちらのドレスは、バングラデシュ北西部を流れるガンジス川の近くに位置する、美しく、小さな村「タナパラ」を拠点に活動する団体「タナパラ スワローズ」で作られています。
1971年の独立戦争時に戦場となり、民兵として戦った多くの男性が虐殺されたこの村で、貧困と絶望の中にある家族を救うため「タナパラ・スワローズ」は誕生しました。
女性中心のプロジェクトのため、男性の仕事とされている「手織り」も女性によって行われています。アゾフリー染料で糸を染色し、手織りや手刺繍、縫製など、手仕事を活かした女性のための収入プロジェクトや、貧しい子どものための小学校の運営など、さまざまな地域活動を行っているといいます。
フェアトレードを通して得た利益は、子どもたちが通うスワローズ・スクールの運営費にも役立てられています。
フェアトレードのアイテムを選ぶことは、つくり手やコミュニティに対してフェアトレード団体が行っているさまざまな支援活動を応援することになります。
おふたりの幸せを、式に列席する参列者だけでなく、ドレスのつくり手にも届けられるピープルツリーのウェディングドレス。フェアトレードでの通常のサポートに加えて、1着のドレスをお買い上げいただく毎に、10,000円を生産者団体へ寄付します。
今回ご紹介させていただいたドレスの他にも、ピープルツリーには、引出物にぴったりのスイーツや、ウェルカムスペースを彩る可愛らしい雑貨なども取り揃えられています。大切なパートナー、ご家族、ご友人と過ごすウェディングの日で使うアイテムの一つひとつは、世界中のすべての幸せを願って選びたいですね。